幸手のもう一軒の純喫茶「シャモニー」。
駅から見ると、モンテヤマザキとは逆方向。車社会に適応した整備された道が続き、先の店に向かうときのような見どころも特になく、ひたすら退屈だった。おまけにこの日は雨。珠玉かどうかなんて、段々どうでもよくなっていった。望むことはひとつだけ。
頼むからやっていておくれ。
埼玉県幸手市緑台1丁目21-1
途中からずーーーっとグチグチグチグチ。
トラが泳いでいるイラストのジムの看板を見かけ、それに対して、なんでトラ? 猫は水嫌いだよ? いや猫じゃないでしょ、トラでしょ? い~や同じ猫科だもん。みたいな不毛な会話まで飛び出す始末だったが、30分以上かけてたどり着いた。
表に出ている看板を見て、歓喜!
シャモニー。案の定、山。
広島に「シャモニーモンブラン」という純喫茶があるが、由来は一緒らしい(シャモニーはモンブランの麓にある街)。
なんと! こちらも素敵!
外観から想像するよりも気品のある正統派。先の純喫茶とはタイプが全然違う。一度で二度美味しいではないか!
正統派だが正統派すぎないのも良かった。基本は茶系だが、随所に純喫茶らしい装飾が施されている。壁の一部はゴージャスな絨毯みたくなっていた。
マダムが優雅にティータイム。そんな雰囲気。
グリーン系のカーテンがオシャレ。“重なり具合”も独特で素敵。厚手でフリンジ付。これって、これって、これって、何か、何か。あっ!
スカーレット・オハラのドレス!
映画『風と共に去りぬ』で、主人公スカーレットがカーテンから作ったドレスを着てレット・バトラーに会いに行くが、そのときのカーテンみたいだ。
「食事はやってないんですけど」と申し訳なさそうなママさん。
い~~~え! まったく気にしませんよ。入れただけでも満足な上、こんな素敵な純喫茶なのだから。
「パン系と焼きそば位で……。飲み物は大体ありますけど、今メニューは向こうのお客さんのところにあって」
アイスコーヒーとソーダ水で休憩。
帰りも同じ道を歩くのだろうか。それを考えるとうんざりする。いっそ幸手ではなく隣の杉戸高野台に行くべきか? 気さくなママさんに聞いてみると、どちらも変わらない、けど幸手の方が近いかしら、私なら幸手にするかしら? でも幸手駅は古いけど、杉戸高野台は新しくて綺麗よとの話。
結局は幸手駅に戻った。帰りはモンテヤマザキがない分、あっという間に着いてしまった。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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