水の都・大垣。
大垣は全国有数の自噴帯で豊富な地下水に恵まれている。街中では名物『水まんじゅう』を見かけ、市街地を流れる水門川沿いには『四季の路』なる遊歩道が造られている。水推し?
そんな水の都で、まず最初に訪れたのが、「純喫茶 ナポリ」。
岐阜県大垣市南高橋町2-8
2019年6月末閉店
人を外見だけで判断してはいけないのと同様、純喫茶も外観だけで判断してはいけない。
だがこのナポリの可愛らしさと場末のバランスの良さといったら! わき道それて直面した瞬間のときめきといったら!
ストライクゾーンど真ん中。好みの中の好み。
看板だって可愛い。くせっ毛みたいにはね返ったCとfとe。
こちらは少し怪しげで場末チック。純の右上に付いた点が実に純であった。
「引」「PULL」は普通に見かけるが、「引いて下さい」は初めて見た。
こうなっているのか!
外観のイメージでは、店内は船の客室のような内装で、真っ暗だと思い込んでいたが、実際は白というかベージュ系でトーンは明るい。
カウンターのマダムもまた白っぽい印象。実際白かったが・・・。白いベレー帽をかぶり白い服を着た、可愛らしいマダム。
棚には貝殻でデコレートしたオルゴール。
この可愛らしく乙女なオルゴールが、少女の雰囲気のマダムを象徴しているように思えた。
真っ黒だと思い込んでいた窓も、スモークを貼っているのか、明るく見える。外の格子とあじさいの葉っぱがぼんやり透け、かなり良い雰囲気を出していた。
陰か陽かでいえば、外観は陰、内部は陽。
さんざ訪問しても、入ってみないと分からないのが純喫茶。奥深い世界である。
テーブルにはイトウコーヒーの灰皿。このイトウコーヒーは、静岡県のトミヤコーヒー、和歌山県ダートコーヒーみたいなもので、岐阜&名古屋でよく見かけた。
ここで岐阜モーニングの洗礼を受ける。飲み物代350円だけで、トースト、ゆで卵、柿の種が付いてくる。
「絵馬はお客さんが持ってきたものですか?」
カウンターに目を遣り尋ねると、絵馬ではなく通行手形だと教えてくれた。
もしかしたらナポリが水の都・大垣にちなんだ店名であるように、通行手形にも大垣に関する何某かの意味があるのかもしれないが、先を急ぐ旅だったため、うっかり聞きそびれた。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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コメント
ひよこたそ
マダムが上品ですね。
また行きたいです。
2015/08/16 URL 編集
エムケイ
本当に素敵な名曲喫茶だと思います。
そこにいらっしゃるマダムも……。
2015/08/17 URL 編集