馬橋駅から少し離れると、見放されたように寂しい商店街に一軒の喫茶店があった。
千葉県松戸市中和倉166
ポッポ会
名前からして切ないこの商店街は場末の一言では片づけられない人気(ひとけ)のなさで、なんとも侘しさにみちみちているのだった。
古い建物の1階にその喫茶店はあった。
庇も黒ずんでおり、「里瑠」という店名がうっすら読み取れた。素直に読めばこれはリルだろう。ところが同行者より意表をつく一言「サトルじゃない?」。
サトル。一瞬なんだそりゃ。とも思ったが、いや待てよ。むしろサトルという可能性はなきにしもあらず。ただもしそうだったら、かなり嫌(笑)。
酒瓶が並ぶカウンター。中にはママ、端には若い男性が1人座っている。
奥が私物置き場となっており、手前のテーブルだけ客席としてすぐに座れた。
壁には短冊形の手書きメニュー。サワー、ウイスキー、やきうどん、やきそば、ラーメン等々。喫茶店というよりスナックの雰囲気。コーヒーや紅茶もあったが、この雰囲気はアルコールかな。
サワーで乾杯!
サービスで漬物を出してくれたが、これがとても美味しい! 醤油がかかっていたが、その状態でベストの塩分量。
なかなかやるな・・・。
こちらの店では餃子が自慢。かなりの人気らしく、この日はすべて出てしまったのだという。カウンターに座っている男性が担当。
そこで磯辺焼と
チャーハン。
美味しい・・・。炒めも味付けも文句なし。具のチャーシューと一緒に食べて丁度良い塩気。
そのままの感想をママさんに伝えると、「このチャーシュー、自家製なんです。他も基本的に手作りです」とのこと。
ここで素敵なゲスト登場。美形の看板猫。たしか名前はチビとかいってたかな?
元は野良だったメス猫さん。ママさんはかなりの猫好き。
人見知り体質らしく、奥に逃げ、距離を確保しながら、おどおどとこちらの様子をうかがっていた。
里瑠の読み方を訊いてみた。
素直にリルだった。
ただし現在の店名は「コーヒールーム」。居抜きで入り、庇の旧店名里瑠を塗りつぶしたのだった。
それにしてもコーヒールームとは意味深である。普通コーヒールームの後に店名が続くのだが、それがないことのむず痒さ。適当につけたのか、こだわりがあるのか。
意外に日本中探し回ればどこかに「純喫茶」という店名もあったりして ^^;
帰りにママさんが外まで見送ってくれた。
ここにはいつかまたコーヒーを飲みにきたい。そして自慢の餃子も。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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