今回、初柴又。
もちろん純喫茶のためだが、柴又駅改札出たら、人、人、人。観光客だらけ。寅さん像と一緒に記念撮影する人たちもいる。
だが、線路を越えた途端嘘のように静かになった。何、この差? ところが、こういう場所にこそ良い純喫茶がある。硬派なオーラを発する「珈琲専門店 AOB」と対面。
東京都葛飾区柴又1-43-14
色褪せ変色した庇に、直球の珈琲専門店。もう、見た瞬間、シビれた。この道何十年といったオーラがヒシヒシと伝わってきた。
この「専科」という言葉も今となっては死語である。昭和の古い店でしか見かけない。
まさに珈琲のための空間だった。茶系で統一された古いインテリア。
カウンターとテーブルで構成され、定員は20人位だろうか? それほど広くはない。
すでに地元の方らしき男性のお客さんが5~6人おり、観光客皆無。なんとなく浮いてる感覚があったが、あえて空気は読まず、素知らぬふりして奥に着席。
壁のメニューはいかにも珈琲専門店。ブレンド、ストレート珈琲各種、ジュース、ホットドック、トースト等の軽いパン系メニュー。
女性の方(ママさん?)にお勧めを聞くと、「ブレンドコーヒーはいかがですか? 美味しいですよ」。いつも言ってるのか慣れた口調。素直にブレンドにした。
サイフォンで淹れているのかしら? コクはさほどなかったが、スッキリと飲みやすい味。美味しかった。
伝票とコーヒーフレッシュはチモト。外看板にはチモトの名前が入ってなかったので、初めて知った。
途中からが交代しカウンターには男性が入った。渋い店に相応しい渋いマスター。
写真の撮影に関して確認すると、基本、お客さんがいるときはやめてほしい。撮るならお客さんが写りこまないように、フラッシュをたかないように、と言われた。これまでも男はつらいよの撮影すら断っているのだという。
非常にまじめで一本気な珈琲専門店だった。そんなお店を愛するお客さんが引きも切らず次から次へと入ってきた。
ちなみに音楽の選択も渋くジャズ。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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