富士山の麓にある「喫茶 富士」。
なんて素直でストレートな店名だろう!
山梨県富士吉田市下吉田850
閉店
これで背後に富士山が見えれば最高だが、
ファザードの富士山で我慢しよう。
実は一度開店時間ぴったりに行ってフラれている。だが、富士の富士。やはり諦めきれない。月江寺を散策した後、念のために寄ってみると、しれっと営業しているではないか。
ことほどさように純喫茶の営業時間はアバウトである。
店名のイメージそのまま。壁には優美な富士山の写真とこけしが飾ってあった。
店内の空気はすでに「出来上がって」いた。その場にいる人全員顔見知りといった感じで、各々自由すぎる格好で寛いでいる。
そこに外部からの異物が闖入。もちろん異物とは私のこと。
アウェー感を感じつつ、奥の隅っこ、こけしのそばに座った。
さっきレストラン鮮笑で食事をしたばかりなので、ここでは飲み物。ミルクセーキを注文。
「英語なんだもの困ったわ」「今度そういうことあったら呼んでよ」ママさんとお客さんのやり取りが丸々聞こえてきた。
どうやら外国人観光客が来たが、英語だったので対応に苦労したという話らしい。
そういえば、大月駅から出る富士急の乗客の半分近くが外国人だった。登山の格好だったので、富士山目当てだと思われる。世界遺産になったし、外国人比率も上がったのだろう。
富士吉田市は富士山の北麓に位置する。外国人観光客が来てもおかしくはないが、登山なら月江寺ではなく隣の富士山駅のはず。それとも富士の真髄に迫るには純喫茶までも…という、ピュアな心をお持ちの方だったのかしら?
「東京から純喫茶を求めてきました」とママさんに伝えると、「最近、そういう方とても多いの」という返事が返ってきた。
あまり実感はないが、確かにじわじわと純喫茶ブームが広がっている気もする。
「もし良かったら一杯いかが?」
自家製の梅ジュースをいただいた。甘酸っぱさが、夏のバテ気味の体に染み渡った。
とても美味しかった梅ジュースのお礼を言い、外に出ようとしたところで…
あっ!!!! こんなところに小川が! それを跨ぐ小さな橋まで。そして、その先には木の切り株があった。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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