埼玉県川口市並木3-4-16
2023年2月閉店
無休だけとは、言うは易し、行うは難し。その“だけ”がなかなか凄い。
数々の純喫茶を訪れ、何度も臨時休業に泣いた経験を持つ身としては、とても心強い。
アルマンドはとても素敵な純喫茶で、初めて入ったとき、ここはまた来よう!と思い、定休日をマスターに確認したところ、返ってきた返事が冒頭の「無休だけが売りだから」だった。
アルマンドはフランス語allemande。ドイツ舞曲を意味する。
コーヒーに+50円でトーストと卵が付くとの案内が出ているが、サービスは終日なのだろうか?
創業は昭和51年(1976年)。珈琲専門店的内装としてレベルは最高峰!
まずは統一感のある美しい照明器具に目を奪われる。
全体的な色合いはオーソドックスな茶系。だが、奥深い。
背もたれがブロック模様になっている、この椅子。他店で色違いを見たことがあるが、とても素敵。
店内中央は大きくパーテーションで仕切られ、その周りを囲むようにテーブル席が配置。
壁沿いにフレンチっぽいオシャレなタイル。
窓辺から差し込む光で目が眩んだ。網膜から脳に送る一瞬の刺激。
ここはどこ?
異国のカフェにいる錯覚に陥った。さらに拍車をかける、BGMのタンゴ。
メニューは珈琲専門店らしく種類は豊富。ブレンドコーヒー、ストレート珈琲、バリエーションコーヒー。
なにげにホットケーキ360円、あずきホットケーキ410円も気になったが、自家製の表記が見当たらなかったので、注文は控えた。経験上、自家製以外は外す確率が高いので。
前回の初訪問はブレンドコーヒー410円を注文。ブレンドコーヒーの欄に琥珀の女王600円というのもあった。
ところで琥珀の女王って、一体どういうコーヒーなんだろう? 名前からして高貴な味がしそうなイメージ。
今回はモカ。メニューには、「アラビア原産。香り高く酸味が最高」。
実はブログの初期にちょくちょく書いているが、以前は酸味がある珈琲が苦手だった。そんな私が徐々に酸味を好むようになったキッカケがある。たまたま通販(ブルックス)で購入した珈琲が、酸味があるのに美味しかったから。それがモカだった。でも、モカは最近日本では手に入りにくいみたいですね。
こちらでは、「モカ(マタリ)」と表記されている。
ところで、モカとモカマタリはどう違うのか? 調べてみたところ、モカの中でもイエメン産を「モカ・マタリ」と呼ぶみたい。コーヒーはまだまだ分からないことがいっぱい。
音楽がクラシックになった。モーツァルトの有名な曲。
カウンターでコーヒーを淹れながら、マスターは音楽に合わせ、ふんふん鼻歌交じりに口ずさむ。
完璧な店内で垣間見える、飄々としたキャラ。
「無休だけが売り」の言葉をまた思い出す。
月並みだが、いつまでもそこにあって欲しい、と心から思った。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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