長年同じ場所で営業している純喫茶には、その土地のエキスが凝縮されている。中でも三河島の純喫茶は濃い。
個人的なお気に入りは、「カフェテラス ウィーン」。
三河島に来たなら、まずはここに入るべし。
東京都荒川区荒川3-61-7
三河島といえば、コリアンタウン。
といっても、イケメン通りといった、女子受けするエリアを擁する新大久保とは違い、韓流ショップなどというものはない(それとも知らないだけでこっそりあったりする?)。どちらかというと、観光客はほぼ皆無。がっちり根付いた生活の場といった印象。
電光パネルには、日本語とハングル文字が入り混じって流れる。
つい最近、映画「GO」を見たが(今更だが)、作中で主演の窪塚洋介が「バイリンガル」と言っていたのを思い出した。
モーニングの案内。
布(フェルト?)を貼ってできたもの。あまりの力作ぶりに感動し、写真を撮ろうとしたところ、いきなりドアが開いた。
お店の方。
うわーっ!!! 「す、すみせません。勝手に写真撮ったりして」ビックリして反射的に謝ると、「あら、いいのよ」と言って、どこかに行ってしまった。
とりあえず入ろう。
なかなかの大箱だが、店の半分向う側は常連さん専用。一見(あるいは不慣れな客)はこちら半分に座る。
向こうは賑わっていたが、こちらは無人。
この窓辺が大好き。窓を覆う植木からの木漏れ日が妙に落ち着く。隙間から歩行者をちらちら見るのも大好き。
メニューもなかなかイカしてるのだ。一般的な喫茶メニューはむろん抑えているが、冷麺、クッパ、ビビンパ等韓国料理もある。まだ一度も頼んだことはないけど、オモニの手料理といった感じだろうか? 場所柄期待してもよさそう。この日はお腹は空いていなかったが、いつか。
伝統茶もある。韓国伝統茶のことですかね。6種類。ALL500円。
ゆず茶にした。
以前、仕事で新大久保に行く機会があり、韓国食材の店で瓶詰のゆず茶をちょくちょく買っていたので、ゆず茶は大好き。
最近は暖かくなってきたけど、この日は極寒。そういう日には、コーヒーよりもこういったお茶の方が体の芯を温めてくれる気がする。
本棚にあった散歩の達人。常磐線さんぽ特集に「当店が掲載されています」シール。
席に持っていこうとしたところ、さきほどモーニングの案内の前ですれ違ったお店のマダム(もう1人いますが)が戻ってきた。
「あら、いい写真撮れた? どうせなら、このお城の写真も撮りなさいよ。」
ライトアップされたシェーンブルン宮殿。
いや、以前にも何度か撮ってるので、、、うーん。でも、やっぱり撮っておこう。
ところで、なぜウィーンにしたんだろう? ベタなとこで、当時純喫茶業界でウィーンと名付けるのが流行っていたから、とかだったりして。
神妙に城を眺める。やけに背後が賑やかだなと思っていると、遠くから聞こえてくるのは韓国語だった。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
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