国際ビル2階「丸の内 斜里」が8月10日で閉店。
喫茶店としては、地下1階の飲食店街にある「蘭」の方が地下鉄からのアクセスもよく知られている。
2階には喫茶の印象がなく、閉店したといってもピンとこない方が多いかもしれない。
東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル2階
2018年8月10日閉店
かくいう私も訪問したのは、閉店の2ヶ月ほど前。
1966年竣工の国際ビルは、「ストーン」のある有楽町ビルヂング同様見どころ満載のレトロビルヂング。
2階には見事なモザイク画もある。棒が邪魔><
白を基調とし無機質なフロア。
映画『2001年宇宙の旅』の映像が頭に浮かんだ。
カプセルみたいな外装はどこか近未来。
初めてこちらを見たとき、神戸市のミナエンタウンにある「光線」と印象がかぶった。
看板の雰囲気も似てる。
オフィスビル特有の硬派な雰囲気が好み。
エリアが分かれてて、パーテーションもあるし、どこか隠れ家的なのも落ち着けて良い。
いいビルには、いい喫茶。モダンすぎてビビる。
ところで斜里って?
読み方は、やっぱり“シャリ”かな。壁にかかっている別荘のような絵の下に、“山中湖斜里山荘”と文字が入っていた。
BGMはなく無音でひっそり。
椅子が個性的で、こんがり焼けたトーストのよう。某喫茶店で出てきた、切り離した耳を枠のように囲ったハニートーストを思い出してしまった。
「アイスコーヒー?」
おお、この店もまた(笑)。いきなりのマスターからの問いかけ。コーヒー又は紅茶。ホットかアイス。メニューはない。
アイスコーヒーは味もグラスも超普通。
お客さんはスーツ姿の男性で、全員タバコを吸っている。仕事の打ち合わせをする人、待ち合わせをする人など様々。アイスコーヒーのみのメニューをごく当たり前に受け入れていた。
午後4時30分頃、男性客が1人入店。
「アイスコーヒー頂戴」
「4時30分までなんです」とマスターが遠回しに断る。
営業時間は16時半までなのか。場所柄閉まるのが早い。
「なんだ、帰れっての? そんな長くいないよ、アイスコーヒー飲んだらすぐ帰るよ」と言って、どかっと座り携帯電話をかけ始めた。
派手さはないものの、さりげなくモダンテイストの内装が好みだったので、いずれまた行きたかったが、願いは叶わず。閉店日に偶然訪問した友人から、「今日閉店します」という連絡をもらった。
なお伝票にも記載のある東京海上日動ビル店は続ける、とのこと。
1966年(昭和41年)、国際ビル竣工と同時に開店し52年間営業したことを閉店後の貼り紙で初めて知る。
エムケイ
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