ここは本来入る予定ではなかった。
けど電車まで時間が余ってしまい、散策がてらにもう1軒見に行くだけ…のつもりが、魔がさしうっかり入ってしまった。そんな誰しもが一度は経験する純喫茶巡りあるある。
千葉県安房郡鋸南町竜島876
店先の看板と一体化した棚(DIY?)に白菜とみかんが並んでいた。どうやらお金を置いていけば持っていけるようだが、これは田舎よりもむしろ東京でよく見かける光景。実際に大泉学園と西荻窪で買ったことあるし(^^;)
まあ、それはいいんだけど、『定食』の文字が純と相反する気がして、ここはやっぱりスルーかなと思ったけど、
キーコーヒーの看板と並んで、ちゃんとした純喫茶の看板が置いてあったので、次いつ来れるか考えるとこれが最後のような気がし、思い切ってドアを開けた。
デジャブ?
どことなくさっきの佐知と似てる。パーテーションなんかそっくり。でもオーソドックスな内装ながらも、照明はポップで遊びが見られる。黄色とオレンジのグラデーションのペンダントライトもミッドセンチュリーっぽいし、随所に純喫茶見どころがあった。
床も……。エルメスのスカーフみたいな模様で。
あれ? お店の人がいない?
営業中なのに誰もいなかった。奥のカウンターに呼び鈴があり、それを鳴らすよう指示有。
(安房勝山の喫茶店はお客さんが来たら対応するスタイルが主流なのかも)
呼び鈴を鳴らすと、思ったよりも若い店主が出てきたので、「電車待ちで時間がないんですけど、早く出せるものありますか?」と切り出した。
「そうですね、コーヒーかココアでしょうか…」
コーヒーをお願いした。
電車は何時ですか? この辺は1時間に1本ですからね。などと喋りながら、私の席からは姿が見えないが、お湯を沸かし一からコーヒーを淹れている様子。
急かしてごめんなさい、でも急いで、と心の中で祈りながら、コーヒーが出てくるのをじりじりと待った。
急いで飲むのには勿体ないほどコーヒーはとても美味しい。ああ、もっと味わって飲みたかった。
再び佐知の前を通り過ぎ安房勝山駅に着いたのは、余裕の10分前だった。
*
この記事で房総純喫茶巡りについてはひとまずお終い。
ただ分かる人には分かるはずだが、姉ヶ崎、長浦、木更津、上総湊、安房勝山はすべて内房線上。外房線が全然出てこない。房総純喫茶を語る上では片手落ちである。
いつか外房線についてもレポートできたらと思う。
春の青春18きっぷで外房線を考えていたが、プランに組み込んでいた上総一ノ宮の超渋い名糖食堂がなくなったと知り、一気にやる気をなくしてしまったのだった。なので、もうちょっと先になるかも……。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
コメント
あかりのまま
なのか疑問が深まるばかりです。勝山駅前で純喫茶二軒が健在なのは嬉しく、小見川を思い起こしました。デジャブです。
2017/04/29 URL 編集
エムケイ
同じところに目を付けましたね。私も思いました。
私の場合はcafe innよりも直球のカフェインを思い浮かべました。
カフェイン? 変わってるなあ、みたいな。
2017/05/03 URL 編集