【三鷹】珈琲 リスボン

三鷹名物田舎カレーの店「喫茶 クラウン」が閉店したのはもう何年も前のことで、昨年は再開発のために「珈琲家（かふぇや）」が閉店。三鷹での喫茶店の選択肢は少なくなった。

リスボンがあるのは南口。コラルの横のエスカレーターを下り、そのまま通りを数分歩く。

看板が目印。いつの間にかさっぱりしたものに新調されていたが、

以前はコーヒーカップを模したベタな昭和タイプのものだった。

古いビルの地下飲食店街にある。

ここだけが奇妙に異質な空気。三鷹には珍しい昭和の香りがする。

左端がSAIGONというベトナムカフェになっているが、

以前そこは「大衆割烹 はしもと」だった。

その「大衆割烹 はしもと」「中華そば みたか（旧：江ぐち）」「リスボン」の３店は現在のビルができる前に揃って地上で営業していた、とリスボンに通う人から教えてもらった。

道理で昭和っぽいわけだ。歴史が違うもの。長い年月が培った店同士の絆も強そう。

リスボンと命名したのはポルトガル好きの先代。現在の声が大きく元気なマスターは二代目。これも先ほどの方からの又聞き。

朝はモーニングで賑わい、夜は夜でコーヒーを楽しむお客さんが集う、絶え間なく人気のある喫茶店である。

毎月２０日はサービスデー。コーヒーが２００円になる。

だが私が特別視するのは、ランチバスケット。これがなかなか良い仕事をしている。

中身は日替わり(?)、メインのパン系は２種類。見ている限り注文を受けてから作り始めており、作りが丁寧。

この日はチーズトーストと卵サンド。トーストの焼き加減が良く、端がカリカリしており美味。サラダ、ヨーグルト（マンゴーソースかけ）、メロン。

こちらの方がよりバスケットっぽいかな？　ホットドックの日のもの。

これを持ってピクニックに出かけたくなる。

値段は３４０円。量は少ないものの、バランスの良さ、美味しさ、丁寧さで、この安さ。ちなみにランチといいつつ、１１時から閉店まで注文可。私もしっかり夜にいただいた。

コーヒーはサイフォンで淹れてるみたい。

ちょうどサービスデイの日だったせいか、午後7時過ぎにも関わらず、8人位の老人の団体さんがドドッと店から出て来て、カウンターには空のカップがずらっと並んでいた。

マスター1人で切り盛りしており、後片付けに、珈琲に、注文取りに、ランチバスケット作りに、と大忙し。閉店近くに入ってきたお客さんのコーヒーの量多めというイレギュラーな注文も笑顔で受けていた。

BGMがオールディーズなのも嬉しい。変に思考の邪魔をしないし、癒される。

どちらかというと内装は普通だが、とても好感度の高い店。

いただいた店のマッチが渋谷「ロロ」のマッチとデザインが酷似しているので、いつか気が向いたら画像を追加する。