2014/07/18(金)  CATEGORY:江古田・練馬・石神井公園近辺

【石神井公園】サイフォン珈琲 リリー

これは夢?

一瞬、どこか別世界に迷い込んだのかと思った。

現実には違いないが、現実感を欠き、今確かにそこに居るのに、ふわふわ浮世離れした感覚。

梅雨に入る直前。青空が眩しい晴れた日の午後、石神井の純喫茶「サイフォン珈琲 リリー」を訪れた。

サイフォン珈琲 リリー

サイフォン珈琲 リリー(LILIY)

東京都練馬区石神井町3-29-5

西武池袋線・石神井公園駅からは、道幅が窮屈で賑やかな商店街を抜け、その先の住宅街にあった。

サイフォン珈琲 リリー サイフォン珈琲 リリー サイフォン珈琲 リリー

すごく素敵な店だと聞いてはいたが、いざ目の前にすると、理性が飛んだ。

サイフォン珈琲 リリー

1階が純喫茶、2階が洋装店なのだが、この美しき調和にしばし言葉を失う。ここに1人で来たことを激しく後悔した。

サイフォン珈琲 リリー サイフォン珈琲 リリー

ドキドキしながら、シャープなドアノブに手をかけた。

サイフォン珈琲 リリー

半地下へ続く階段を下りるとそこには……!!!

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戸惑った。素敵すぎて戸惑う。期待はしていたが、それを凌駕する素晴らしさ。

東郷青児の絵の中の女性が飛び出し、そこに座っていそう。モダンでお洒落な空間。

緩いカーブを描く、半円のカウンター。サイフォンの器具が並ぶ。

外からも一際印象的な、半月型の窓。すみれ色のカーテンから透け、浮かび上がる木々のシルエット。

奥には、小高いスペースがある。こちらも天井がアールを描いている。

店内には、男性1人、女性1人。

カウンターに立つ上品な物腰の男性。マスター。そして、カウンターに座り新聞を読むご婦人。ご夫婦かしら?

「いらっしゃいませ。お好きな席へ」

との言葉に背中を押され、するっと奥に忍び込んだ。

ご婦人が水を持ってきてくれ、アイスカフェオレを注文すると、「根本さーん」とマスターに呼びかけた。奥さんでは…ないのかな?

「どうぞ」と「サンデー毎日」の最新号を渡してくれた。この辺、いくらお洒落とはいえど、やはり純喫茶(^^; オサレカフェでもこういうこと普通にあるのだろうか?

あとで聞いたのだが、ご婦人は2階の注文服の方らしくその後2階に消えてしまった。

サイフォン珈琲 リリー

アイスカフェオレはすでに甘味がついており、とても美味しく、のどが渇いていたのもあり、ごくごくと一気に飲み干してしまった。

だが身体の落ち着きは取り戻せたものの、気持ちはソワソワ。うっとりと店内あちこち見まわした。石神井の住宅街にこのような素晴らしい純喫茶があったなんて! これまで知らずに、わざわざ遠方ばかり出かけていた自分はなんだったんだろう?

のんびりと静かな時間が続く……。

「ご馳走様」

カウンターに座り静かに読書をするマスターに声をかけると、驚いて、「えっ!? まだゆっくりしていってもいいのですよ」言ってくれた。

約束があるので…と答えると、煙草のショートピース(だったと思う)をイメージしたという、青いマッチを2個くれた。

サイフォン珈琲 リリー

魔法にかかってしまったらしい。

1週間後、正午に再訪問。今回はランチ狙い。とある純喫茶友達より、魚系のランチがものすごーーく美味しいと聞いていたからだ。ただし、人気がありすぎるので、すぐなくなるのだという。(初回訪問したときは終わっていた)

サイフォン珈琲 リリー

入口には1週間前にはなかったランチの案内。

マスターがカウンターの下を確認しながら、「魚は鮭、サンマ、塩サバ、赤魚…」。

サイフォン珈琲 リリー

赤魚! 赤魚の粕漬定食!

赤魚はぷりぷりとしており身がたっぷり。野菜やキノコを沢山使った小鉢、具だくさんのお味噌汁、大根のお漬物、お茶もついて、もちろんご飯も、で800円。

(お醤油は食事と一緒に出てくる。食事推しの喫茶店では、ソース&醤油&爪楊枝の3点セットがテーブルに常備されていることが多いが、やはりその都度片づけたほうが純喫茶らしくて嬉しい)

味は、さすが! 品切れになるのは納得の美味しさ。喫茶店のレベルは越えている。普通に食事をしに度々来たいくらい。

洋食のアザミ(プリンもお勧め)、揚げ物なら遠いが沼津のケルン。ここ最近、珈琲よりも、美味しい食事で喫茶店を記憶することが多いかも。ここに和食のリリーも加えよう。

サイフォン珈琲 リリー

先日紹介した和歌山の純喫茶ヒスイ。山之内遼さんの著書「47都道府県の純喫茶」に掲載されていると書いたが、こちらのリリーも掲載店である。

そして、マスターから著者がお亡くなりになられたことを聞いた。

私は実際に山之内さんとお会いしたことはないが、私の身内の不幸に対しお悔やみの言葉をいただき、その後数回メールのやり取りをした。本の発売の際にもご連絡いただき、内容に感銘を受けたので感想をメールで送った。返事はなかったが、時期からすると目にしていないのかもしれない。

いつか純喫茶で偶然お会いするかもと思っていたので、非常に残念です。

サイフォン珈琲 リリー マッチ
サイフォン珈琲 リリー マッチ (2014年)

利用金額

  • アイスカフェオレ 550円
  • 日替わり定食 800円

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