2014/06/09(月)  CATEGORY:静岡県

【沼津】喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

ここまで表現が難しい純喫茶も珍しい。

強いてカテゴリーを当てると、和風喫茶? 

……多分。

1935年創業「喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)」。なんとも形容しがたい、シュールで不思議な空間だった。その魅力に迫る。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

静岡県沼津市大手町4丁目5-14

沼津新仲見世商店街

沼津は漁港が有名だが、南口には大きなアーケードを擁する。仲見世商店街に続く、新仲見世商店街に、その純喫茶はあった。

店名がKÖLN。

まずは、この段階で煙に巻かれるよね。なんて発音するんだろう? そもそも、Öって?

not コルン but ケルン。ドイツの都市「ケルン」である。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

骨董店と骨董店の間に、薄暗く狭い通路がある。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

商店街の喧騒を避けるが如く、奥まった店入口。表の看板と営業中の札がなければ、思わず入るのをためらう怪しげなオーラ。古めかしい石段をのぼり、ドアにぐぐっと手をかけた。

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一見したところ「昭和30年代の生活」を再現した博物館。

古いブラウン管のテレビだとか、薬缶を乗せたストーブだとか(訪問したのは、まだ寒い日)、本の並んだカラーボックスだとか、昔ながらの和室にありがちな四角い蛍光灯カバーだとか、障子だとか。

けど、なんとなく現実感がなかった。どこか作り事めいているというか。日本的なものを集めれば集めるほど、どこかインチキくさく、日本から離れていくようなシュールさ。例えて言えば、ハリウッド映画に登場する「妙な日本」描写。

現代のオフィス内に、突如竹林が登場し、スーツ姿の社長の隣には、ゲイシャ姿の秘書が立っている、という映画を見たことがあるが、あれと似た感覚。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

だって、障子の奥には突如、和風庭園。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

いや、もしかすると、庭を眺めるという設定? あー。そういう手もあったか。

…と言いたいところだけど、

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

鳥(雉?)、狸、蛙。何人たりとも侵すべからずな、完成された世界観。

目の前にしたら、ひれ伏すしかないのだ。小さなお地蔵さんのそばにはお賽銭。

シュールな和風庭園であった。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

日本人形&こけし。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

達筆すぎて読めないけど、お経かなんか?

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

遠くからは壁画に見えたが、近寄ると、金魚の蛸。と、天狗。あえて、ここに天狗をあしらうセンスが素敵。

ユルい茶の間感と相反する非日常感のブレンド具合が絶妙。

狙っているのか? 天然なのか? 芸術家は、純喫茶に潜んでいる。

そんなケルン、純喫茶ではお馴染み、ピンク電話まで一味違う。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

昭和の時代に、家庭に一台あった黒電話サイズの可愛い公衆電話。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

「ダイヤルはむりに戻さないで下さい」との注意書き。

無理に戻す人、いたのでしょうか? いたのかなぁ? いたんでしょうね。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

トイレの標語も忘れずに。

と、ここまでKÖLNの魅力を語ってきたが、うまく伝わっただろうか。好きな人には、ツボの奥底までハマる、大変奥深い純喫茶である。(私は思いっきりハマってしまった)

けど、ただ単に内装や雰囲気のみで80年近くも残ってこれるほど、甘くはないのが純喫茶のリアルだ。喫茶店は飲食が伴ってこそ。観光客や純喫茶マニアのみを相手にする喫茶店ならこれで充分だが、ケルンには日々変わらぬ日常がある。お食事をしに来る常連客が多い。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

いわゆる喫茶メニューももちろんあるが、定食メニューが充実している。あえて写真は撮っていないが、すべて手作りらしい。

お腹を空かしていたので、ここでランチを取ることにした。ただ、メニューには写真がないので、どれにしてよいか迷った。

ここで、やっとママさん登場。高齢だが、シャキっとしている。

イカフライが気になったので、訊いてみた。残したくないので、量について。

すると、ちょうどタイミング良く、先客の方のところにイカフライ到着。見せてくれた。これなら完食できる。注文した。

「美味しいわよ」と先客の方。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

イカフライは揚げたてサクサク。塩味がやや強めなので、ご飯が進む味。味噌汁も具だくさん、お漬物はピリリと辛みが効いて、ますますご飯が進む。

純喫茶フィルター抜きでも、すごく美味しい定食。

もちろん、残さず平らげ、ママさんに「嬉しいわー。パセリまで残さず食べてくれたのね」と褒められた。

喫茶と軽食 KÖLN(ケルン)

今回、漁港には行かなかったが、別に行かなくてもいいかなぁ…とも思った。ケルンで舌も胃も心も満たされ、充分沼津を満喫した。また、機会があれば、いずれ。

利用金額

  • イカフライ定食 750円(消費税増税前)→2014年7月税込み価格に変更なし。

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