【熱海】月ヶ瀬 (閉店)

熱海駅からのびる平和通り商店街のアーケードをくぐり抜け、
坂を下り、カーブを曲がり、熱海銀座方面に向かう。 喫茶店の数々が次々と目に飛び込む。 でも、それまでの店とは明らかに雰囲気の違う 「月ヶ瀬」という純喫茶に入ることにした。

月ヶ瀬・外観

月ヶ瀬

静岡県熱海市咲見町7-52
※閉店

ドアを開けると、静かに珈琲を飲んでいるおばあさんと目があった。 この方がお店のマダムに違いないと、軽く会釈をすると、 おばあさんは無表情で軽く会釈を返すのみ。

それっきり、シーーーン。私、ひょっとして招かれざるお客?

月ヶ瀬・観葉植物1

とか……、ごちゃごちゃ考えても意味ナシ。まずは席に着こう。 そこから何かが始まるはず。

月ヶ瀬・店内

ところが、席に座ってじっと5分以上待ったが、 マダムらしきおばあさんはじっとして動かない。ひょっとしてお客さん? (でした)

そこで、奥を見に行くと、調理場に別のおばあさん発見。 この方は本物のマダムだった(笑)。

「すみませんね~」とパタパタと水を持ってきてくれたけど、メニューはない(笑)。

でもこの雰囲気からすると、メニューがないのが正解に思えてくる。 とりあえず、アイスコーヒーを注文した。

月ヶ瀬・アイスコーヒー

アイスコーヒーはちょっと薄いかも…。ま、私はそんなこと気にしません(笑)。


では店内を紹介します。

月ヶ瀬・店内2

植物は1つとして同じじゃないのがかえっていいですね。造花も壁にさりげなく。 照明がいちいち素敵だった。

月ヶ瀬・店内3

窓際にこじんまりした手洗いスペースもあって可愛らしい。

月ヶ瀬・窓と絵1

でも、一番キュンとなったのはこれ。 ガラスに貼ってある絵。懐かしい感じでうるうるしちゃった。

月ヶ瀬・窓と絵2

この模様入りのガラスも久しぶりに見た。うちの実家の台所がこんなんだったなぁ…。あ、ピラフあるのね。モーニングも。

かなりのノスタルジー空間でした。

こういう言葉を使うのは安易だと思いますが、まさしく昭和30年代にタイムスリップ。 ところがラジオからスキマスイッチの曲が流れるのを聞いて現実に戻った(笑)。 今は平成22年。改めて実感。

月ヶ瀬・レジ付近

お会計のときマダムに 「東京からこういう喫茶店を求めてきたんですよ」と話しかけてみた。

ドン引きするかビックリするかと思い込んでたのに、 「あ、時々そういうお客さん来ますよ。つい最近も東京から…」

確実にマイノリティな存在だとばっかり思ってたのに、 東京にはまだ見ぬ同朋がいると知って、なんか嬉しいっっ!!! 一筋の光明が見えてきました。

この後、MOA美術館、アカオハーブ&ローズガーデンを始め、 熱海のオススメ観光スポットを教えていただいき、割引券などもらい、しばしお話した。

東京オリンピックの年に店を始め、熱海全盛期はお客さんが絶えず深夜1時頃まで空けていたが、今はほとんど常連さんばかりだそう。 改装するのはお金がかかるから、店内は昔のまま変わっていないとのこと。

そして最後にマダムの口から出た 「そういえば東京から時々熱海に来る人がいるけど、 熱海を拠点にして、伊東、熱川、初島、大島とかいろいろ行ってるみたいですよ。 熱海は東京からも電車も多いし、1時間半(快速アクティー)ですしね」

そうか! またすぐ来ればいい! 目からウロコ。 純喫茶に関してはついつい欲張って「あっちもこっちも」となりがちですが、 熱海1軒目で「今回の熱海はのんびり行こう!」と方針転換です。

月ヶ瀬・看板

月ヶ瀬マッチ
月ヶ瀬マッチ (2011年5月) ※画像をクリックするとマッチ側面が見れます。

利用金額

  • アイスコーヒー 450円

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