余分なものを、削いで削いで削ぎまくったら、こういう渋い外観になるのだろうか?
孤高の姿が、少しだけハードボイルド。
台東区東上野、最寄駅なら稲荷町。「COFFEE ヤマ」です。
東京都台東区東上野3-32-6
…といっても、この写真はお休みのとき撮影したもの。悔しいくらい、毎度毎度閉まっていたのです。ぶっちゃけ、過去に、かれこれ7~8回ほど振られました。
土日は、どの時間帯もOUT。平日も夜は開いてなかった。なら、平日の日中、遅くとも午後3時までには行こうと。
そ、それは張り切りすぎじゃ? いえいえ、これでも甘い。佐竹商店街の中屋洋菓子店併設の喫茶室みたく、お昼の1時間限定なんてとこもあるんですから。
いい加減諦めろ、って話ですね。けど、滅多に開いてない純喫茶ほど惹かれてしまう。これは私だけでなく、マイナー趣味でもある、純喫茶マニア共通の特性かもしれませんね。
そんなこんなで、満を持して、平日に有給を取り、やってきました。時刻は午後1時。
頑張った甲斐あり営業中。休みのときと、営業中に大きな差がないですね。
しいて言えば、貼り紙。
んっ!? はりがみ? とうとう閉店したか? おそるおそる近寄ってみる。
本日は午後2時で終わります、の趣旨。
ふぅーー…危ない危ない。ギリギリセーフ。
内部は大雑把にはL字型。カウンターとテーブル3つ。カウンターにはマダムと男性のお客さん。楽しそうにお喋りをしていました。ちょっと意外。
私の想像:店主は客を選ぶ、こだわりのマスター。とにかく寡黙。店内は。シーンと静まり返っている。
店構えが、どこか無愛想で、人を寄せ付けない雰囲気なので。
やはり入ってみないと分からないものです。
ただ、想像通りの気まずい雰囲気だとしても、それはそれで楽しい。いや、積極的に楽しむ方向で訪問してます。でなければ、純喫茶巡りなんてやめて、無難に安定したサービスが得られる、チェーン系コーヒーショップに行けばよいのです。
ウザっ!! そんな声が、チラホラして聞こえてきますが…。私なりの「純喫茶めぐり心得・第1条」でした。
……店内風景に、話を元に戻します。
決して広くはないけど、テーブル席に座ると、すっぽり篭もれる。一見でもさほど浮くことない、落ち着ける配置になっております。人間関係にも言えますが、「逃げ場」は必要ですね。もちろん、私もテーブル席へ。一応、一台だけゲーム機がありますが、さすがにもういいでしょう。キャッキャ言う時期は過ぎてます(スレてるかしら?)。
インテリアは、純喫茶らしい、渋い色調。窓際の白いレースのカーテンから光が差し込み、開いている本に柔らかい影を落とします。ピンクの公衆電話あり。テーブルの上には一輪挿しの花。このへんは女性らしい心遣いですね。
コーヒーは素直に美味しい。注文を受けてからサイフォンで淹れてました。
ここのコーヒーじゃないと!という固定客はガッチリつかんでいそう。後から、ポツポツお客さんが入ってきたのも、その証か。
その都度、明るく、「今日は2時までなんですけど」とマダムは応対。
みなさん、揃って、「別に、いいけど」。平然と座り、コーヒーを飲んでました。
こちらを訪問したのも、半年前。今年の3月。時間の経過と共に、記憶も薄れてきました。そこで、訪問時に書き留めた手帖を見返してみると、「明るいマダム 360万円」と書いてありました。
お会計のとき、「360万円」って言われたのかしら? 覚えてないけど…。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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