【北千住】ミルクホール モカ

記憶を頼りに雨の墨提通をひたすら歩いた。だが、歩けども歩けども見つからない。

1年ほど前、地図を片手に北千住から町屋まで歩いたことがある。その時、途中の墨提通で「ミルクホール モカ」に出会った。

雨の勢いはちっとも衰える気配がないし、少々不安になった。もしかして、閉店したのだろうか? だとしても、私は知る由もない。

なんかもう面倒くさいな。投げやりな気分になりかけた頃、見覚えのある姿が見えてきた。暖簾と古めかしい看板、店先の自転車。あの時と変わらぬ姿でそこにあった。

ミルクホール モカ

ミルクホール モカ

東京都足立区千住元町38-1

ところが、おや? 道路を挟んだ向かいに、「コーヒー」ののぼりがヒラヒラしていた。

もしかして喫茶店だろうか?

かがり

大きな木が鬱蒼として隠れちゃってるけど、どうやら喫茶店らしい。だが、定食屋の気配も漂わせているし、怪しい雰囲気ぷんぷん。

入ろうとして、ドアを引いたり押したり。ドア固い。開かない。もう閉めたのだろうか?

ここは次回の課題。まずはミルクホールモカへ。入ろう。

「篝(かがり)」は別の店になったとの報告いただきました。

ミルクホール モカ

店内はガランとしていた。マスターが1人客席に座ってテレビで野球を見ていました。

まるでリビング。こんな雨だものね。寛いでるところお邪魔して申し訳ないが、奥の席に座ることにした。

ミルクホール モカ ミルクホール モカ ミルクホール モカ ミルクホール モカ ミルクホール モカ ミルクホール モカ ミルクホール モカ・水と灰皿 ミルクホール モカ・オレンジスカッシュ

統一されたオレンジの内装につられて(いや、遊んで)、オレンジスカッシュを頼んだ。この日は気温がぐっと低く寒い日だったけど、湿度が高くて喉が渇いていて、あっという間に飲み干してしまった。

気づくとテレビは野球からバラエティ番組に切り替わって、マスターの姿が見えない。

テレビの音、外を走る車の音、雨の音。それにシューシューお湯を沸かす音が混じり、うとうとしかけるところだった。いけない、いけない。この後予定が…。

帰りにマスターに「ミルクホールなんて珍しいですね」と話しかけてみた。ところが、「うーん。昔からだからねぇ…」となにやら曖昧な口調。

「写真撮らせてもらってもいいでしょうか?」と聞いてみた。「うーん。写真ねぇ…」。いいともダメともはっきりしないけど、どうでしょう?

「なんか色々なところに出てるみたいですけどねぇ…。いいですよ…。」

「いいですか?」 訪問販売員みたく畳み掛たりして、我ながらこわい。「ティーサロンみゆき」に寄ってからここに来たので、少しおかしかったんだと思う。

映画「ノルウェイの森」のロケ地にもなった「ティーサロンみゆき」は6月22日6月29日で閉店する。翌日から解体工事に入ってしまうと聞き、なにも出来ない私だけど、記録して残しておこう、と強く思った。

お店側からすれば、そんな頼んでないしアリガタ迷惑な変な客なのかもしれないけど。センチメンタルな気分を引きずってモカに来たのです。ミルクホールも純喫茶以上に貴重ですし…。

写真を撮った後、目の前の「かがり」という店について聞いてみた。「ありますね。どうでしょうかね」。ご近所なのに中のことは知らないらしい。それとも迂闊に話せない何かがあるのかしら? みゆきの話も振ってみたが、こちらも同様知らないらしい。

まぁ…、同じ北千住といってもみゆきとモカは1駅分は距離が離れているし、そんなもんなんでしょうか。マイナスイオン溢れるマスターとの会話はもどかしいような心地よいような。とりとめのなく、写真の話、鎌倉の話をつらつらと立ち話を続けた。

ところが、ふいにドアがガラッと開いた。

夕刊を届けに来た新聞屋さん。はっ! もうそんな時間かとあわてて店を出た。

利用金額

  • オレンジスカッシュ 420円

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