東村山の喫茶店巡り。
3カ月前にぶつっとレポートを終えたけど、なんか物足りない。そう思わない? それもそのはず。肝心な1軒が抜けているのだから。
遅ればせながら、駅から離れた地域密着型の名店「ポイント」を紹介。
東京都東村山市久米川町2-48-53
田舎びた風景。最近は都会の喫茶店にあまり魅力を感じない。辺鄙な場所の喫茶店に惹かれる。
駅から軽く20分以上歩いてたどり着いたポイントは、車の往来が激しい通りに面した一軒家喫茶だった。
サイフォンのイラスト。
あまりにセンスが良くてビックリ!
ある程度期待していたけど、これ程までとは……。
強い陽射しがあぶり出す「珈琲専門店」の文字。
珈琲専門店ポイントでもポイントでもなく、ただの珈琲専門店。ドアに店名を記さない姿勢にストイックさを感じた。眩さと素敵さにくらくらしてきた。
近くの野山で摘んできたのだろうか。野趣あふれる花がセンス良く飾られている。
カウンターも必見。
さすが「珈琲専門店」。
ストレートコーヒー各種を揃え、種類ごとに名前を明記したコーヒー豆がずらっと並んでいる。その下にはそれぞれ受け皿がある。こんなの初めて見た。内装だけじゃなくて、珈琲も本格的だった。
こうやって見ると、マンデリンやジャマイカは色が濃い。濃い色ほど苦みが強い傾向があるとママさんが教えてくれた。
ママさん? そうママさん。なんとなくコーヒーにこだわってる男気系はマスターの印象があるが、こちらは80代のママさんが営んでいる珈琲専門店だった。
ジャマイカの右には、「ポイント」、「キング」、「クイーン」という3種類のブレンドが並んでいる。
ポイントがお店独自の配合、キングが男性向け(濃い)、クイーンが女性向け。
この時は随分こだわった店だな、くらいしか思わなかった。しかし、後に大阪にもこのようなスタイルの喫茶店があることを知る。店名を冠したブレンド、キング、クイーンの3種。そして、コーヒー豆の並ぶ風景がそっくり同じ。
大阪味香久(みかく)物産。ママさんは大阪出身で、こちらからコーヒーを仕入れている。
同じスタイルの大阪の喫茶店も、同じ会社から仕入れてるのではないかと思われる(おそらく)。
ポイントブレンドは、あっさりスッキリ飲みやすい味。
同行者はキング。濃いのは覚悟してたが、あまりに濃くて飲めない。ということでミルクをお願いしたら……
どーん。好きなだけ入れてくれということらしい(笑)。
こちらには、「パワーサンド」なる謎のオリジナルメニューがある。
ドドメ色さんの不朽の名作『喫茶店の謎メニュー』にも掲載されている。世間をざわつかせた有名な作品だし、これ以上有名になったら大変なので、ここではあえて紹介しない。
もちろん私も頼んでみた。
パワーサンド(450円)
これで一人前。一度1人で訪問したときは、「量が多いから」という理由でハーフで出てきた(半額の220円)。
中身はお餅。まさにパワー。素晴らしいネーミングセンス。
食べ終わった頃、「どうぞ」。QBBチーズと最中の差し入れ。
※最中はたまたま。チーズはいつでも出てくるらしい。QBBチーズは大好物なので嬉しい。プレミアムベビーチーズ贅沢アーモンドは常に冷蔵庫に常備。
お会計したら、2人分で1000円だった。えっ? 1350円じゃなくて?
どこにも表示はなかったけど、モーニングなんだそう。
送り仮名の「り」がツボ。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
コメント
coffee sugar
見事な茶色ですね~!床も壁もカウンターも。
私の大好きな色が充満しております(笑)
丸い椅子の、ケーキを切り分けたような模様も素敵です♬
ポイント、キング、クイーンのブレンドにはそれぞれ「当店配合」ときちんと表記されていますね!なんとも律儀です。
そしてバラ売リの「リ」。こちらも後から丁寧に書き加えられたようで、とても律儀ですね。
でもどーんとミルクが出てくるところはおもしろいですね(笑)
さて「大阪味香久物産」。私は初めて聞きましたが、少し気になったので検索してみたら、数ヶ月前に私が大阪市内を散策していた時にたまたま出会って入った喫茶店、その名も「珈琲専門店 味香久」が出てきました。
こちらのお店のひさしにも、やはりサイフォンが見えますよ♪♪
詳細は分からないんですが、「味香久」は喫茶店と豆の販売、その両方をされているのかも知れませんね。
いずれにしても、大阪出身の80代のママさんが、今もなお東村山でお店をされているということがとても嬉しいです。
色とりどりの花も、艶めく店内の雰囲気もいいですね。
ママさんの品の良さが感じられます。
次回のブログも楽しみにしています☆☆☆
2019/06/21 URL 編集
blackcoffee1964
エムケイさんの七不思議(と勝手に命名)のひとつだったのが、何故に「ポイント」の記事が無いのか?でした。
やはりとっておきでしたか!
私も「ポイント」に行くためだけに午後半休取ったのですが、本当にどこの駅から行くのが一番近いのか悩みました。
パワーサンドはネットで見かけていましたが、遠慮しちゃいました。ハーフがあったのかぁ〜
2019/06/22 URL 編集
エムケイ
丸い椅子のケーキを切り分けたような模様…(笑)。
いい表現です、なるほど。
大阪には「大阪味香久物産」の珈琲を使ってる喫茶店は多いのよ、とママさん言ってましたが、大阪でもそんなに多くないですよね(笑)?
何度も大阪行ってますが、私はまだ出会ったことないので。
「珈琲専門店 味香久」なんてあるんですね!
豆の販売と喫茶の両方やってるんでしょうね。関西に多いダートコーヒー、東京近郊でたまに見るトーアコーヒーとかと同じで。
2019/06/23 URL 編集
エムケイ
そういえば以前、「エムケイさんはいつブログを書いてるんですか?」と聞かれましたが、あれも七不思議の一つでしょうか?
ポイントはもっと早く書くつもりでしたが、カウンターの件が出てきたり、令和の対応やらで時間がなかったりで遅れました。
パワーサンドは自動的にハーフが出てきて、半額になってました。ありがたいことです。
ここは駅から遠いですよね。
たまにどこの駅からも遠くて行くのに苦労する店ありますね。
西川口とか蕨にそんな喫茶店多いです。
道○る○とか…(笑)。
あそこまで苦労して行った挙句、「本日休業」になってしまいましたよ。
2019/06/23 URL 編集
ねこもみ
というか、田舎に住んでいるため地方の喫茶店ばかり探してしまうのですが(笑)
パワーサンドはすごいボリュームですね。
おもちとパンの組み合わせってなかなか無いですし、読んでいてお腹が空いてしまいました…!
2019/06/25 URL 編集
涼
こちらが、例の・・・!と思いながら拝読しておりました。
正しく、見覚えのあるカウンタの光景です。
出会うたびに、店名を冠したブレンドをいただいていましたが、
そんなに濃いのかと、キングが気になりだしました。
次の機会には飲んでみようと思います~。
2019/06/27 URL 編集
エムケイ
都会だとひたすら内装の充実具合のレベルのみ着目してしまいますが、田舎系はすでにそこにあるだけでプラス50点くらい加味されてるので有利です(笑)。
ポピーなんて元々レベル高いので、とても感動しました。
最近では陸の孤島、寂れた元炭鉱町、離れ島に惹かれております。
(神栖もここに含まれます・笑)
2019/06/28 URL 編集
エムケイ
見覚えあるカウンターの風景ですよね。吹田市のユキ(笑)。
寺田町の花園の記事をもう一度じっくり眺めていたら、ドアの横に大阪味香久物産株式会社のカレンダーが貼ってありましたね(^_^;)。
あと、ケーキの切り分け模様の丸椅子もあったり。
大阪味香久物産は豆を卸してるだけでなく、喫茶店家具の斡旋なんかもしてるのでしょうか。
店名を冠したブレンドは各店ごとのブレンドだと思いますが、キングの濃さも店ごとに基準があるのかどうか。
ぜひお試しを。
2019/06/28 URL 編集