【千石】フェニックス

縦長なのに横書きの看板。思わず体が傾いてしまう。

入ろうとするといきなりドアが開き、コック姿の男性がお客さんを見送りに出てきた。それをこっそり陰より見届け、後から続いた。

まあまあ広い店内。

ところが良さげな席には「予約席」のプレート。それも２カ所。またか！　純喫茶にはよくあること。予約なんて入ってないくせに！

この辺りなんて雰囲気いいのになあ。と思っていたら、続々団体さんが入店。すぐに予約席２つは埋まった。

なんちゃって予約席じゃないのね＾＾；

テーブルにはマッチin灰皿がデフォ。マッチ収集をする者にはベストポジション。

ところが、さっきのコック姿の男性（マスター）がタバコを吸わないと見るやいなや灰皿を下げようとしたので慌てて押しとどめた。せめて、写真だけ撮らせてくれ、と。

すると、「これは使いかけなので」と新品のマッチ２個持ってきてくれた。ま、まあああ！　ありがとうございます！

メニューを見ると、レストラン（洋食店）並みにたくさんの食事が載っている。目にとまったのが、カキフライ、ホタテフライ（季節間のみ）。どうも期間や数量限定に弱いもので、確認すると大丈夫で、ハーフ＆ハーフもできるとのこと。

カキフライとホタテのハーフ＆ハーフで注文。

テーブルにはトンカツソースが置いてあったが、「もし希望ならウスターソースや醤油を出しますよ」と。うーん。なんだかすごく良い店。

揚げたてのフライはやや固いものの熱々で美味しい。ライスがべちょっとしてたのが残念。たっぷりキャベツの千切り、ポテトサラダの付け合わせはとても嬉しい。味噌汁付。

コーヒーはきちんと食後に出てきた。

漫画の棚には店の雰囲気を反映してか、『味平』が並んでいた。つい２冊読み切ってしまった。

BGMは映画音楽。店内はお客さんで賑わっており、さっきの予約席は１０人ほどの団体さんでザワザワ。もう１つの予約席はご近所のおばあちゃん２人組。コック姿のマスターが丁寧に席まで案内していた。

決して静かではなかったが不思議と落ち着け、随分と長居してしまった。

マッチ、箸袋には不死鳥とは程遠い脱力系イラスト。

紙ナプキンも。もしかしたら、コースターもあったりして？

夕方にはますますお客さんで大盛況。

忙しいのにも関わらず、帰り際にはコック姿のマスターが入口まで見送ってくれ、最後まで好印象のフェニックスだった。